意気揚々とタブレット端末による手帳のデジタル化を企てたのは2016年の7月のことだった。タブレット本体に加えて、手帳化に必要なケースやスタイラス、さらには使いそうなアプリも揃えて「デジタル手帳」は完成したかに思えた。あれからおよそ1年、結果は大失敗である。
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手帳のデジタル化が失敗に終わった理由とは
紙の手帳に比べて慣れるまでは多少の使いにくさもあるかな、と予測したもののある程度の期間使い続けていればいつかは慣れて馴染んでくるだろうと楽観的に考えていた。が、一向に慣れることはなく時間が経過した。むしろ時間が経てば経つに連れて、デジタル手帳の粗ばかりが目立つようになってきていた。その粗とはいったい何か?そしてなぜ手帳のデジタル化が失敗に終わったのかを振り返っておきたい。
失敗理由1:スムーズに文字が書けなかった…
まずひとつの失敗理由は手帳としては致命的である。スムーズに文字が書けなかったという点だ。スタイラスを使って文字を書いていたのだが、紙とペンに比べれると圧倒的に滑らかさが足りないし、タブレット側の認識率も低く途切れ途切れの文字になってしまう。それの修正作業に追われて「メモをとる」という行為に必要以上に時間がかかり、いつの日か億劫になってしまったのだ。↓にあるようにスタイラスを変えてみるなど試行錯誤してみたが、多少は改善がされるものの根本改善には至らずにスムーズに文字を書くことができずに終わった。Apple Pencilであれば違ったのだろうか?
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失敗理由2:画面が小さくて書きにくかった…
そして画面自体が小さいことも大きなストレスとなった。私が使用していたのは7インチ相当のタブレットである。手帳サイズのものを選択したつもりだったが前述のスタイラスの問題もあり、7インチでは「タブレットに書く」ためには小さかった。それを補うためにメモアプリ側にズーム機能があるのだが、ズームと通常時を切り替えながら使う必要があったりと、やはり紙の手帳にメモをとるよりも手間が大幅にかかってしまう。iPad Proのように12.9インチもあればその書きづらさも補えたのかもしれない。ただ、機動性や携帯性を犠牲にすることにはなるが…。
失敗理由3:起動に時間がかかりさっと書くことができなかった…
手帳にメモを取りたいときって時間をかけずにサササッと書くことが多い。けれどもタブレットだとそのサササッとがなかなか難しかった。タブレットの画面はバッテリー消費を抑えるために無操作時はスリープ状態になっている。まずはホームボタンなどを押してスリープを解除する必要があり、これが一手間目。そしてそこからパスコードを入力するなどして画面のロックを外さなければならない。この時点で両手を使う必要があり、タブレット以外に荷物を持っている状況だとかなりのストレスが貯まる。ロックが外れた状態でメモアプリを選択して起動する。端末のスペックなどにもよるが、ここに時間がかかることもある。というわけで紙の手帳よりも書く前にしなければならな動作が多すぎるのだ。だから思い立った時にサササッとができずに、配布資料の余白にメモるなんてことも増えてしまっていた。
失敗理由4:Androidが想像よりも使いにくかった…
最後はAndroidが使いにくかったこと。スマホ黎明期はiPhoneと比較されてそのモッサリ加減とか使い勝手の悪さなど悪評が多かったAndroidであるが、OSも5や6になるとかなりスムーズになっており改善されてきているような気がした。家電量販店や家族のAndroid端末を断片的に操作してみての私の感想だった。だからこのタイミングであればiOSと大差ない操作性を格安で手に入れる事ができるんじゃないかって期待した。結果としては、、、やっぱりiOSにはかなわない。私の端末スペックの影響なのかもしれないが、それでもそのモッサリ加減には我慢ができなかった。搭載メモリが低い上にメモリの自動開放も行われていないように見えた。
また、iPhoneとの連携ができないということも地味に効いた。特にSIMを入れずに使用していたのでiPhoneによるテザリングをタブレット側からコントロールできないということも痛かった。ネットに繋げたい時はiPhoneを起動し、設定から「インターネット共有」を開く。次にタブレットを起動させてテザリングが開始されるのを待つ。打ち合わせ前にコレだけのことを準備しておかなかればならない。だったら紙の手帳でいいし、その場でネットが必要ならばiPhoneで事足りてしまう。
もしもAndroidではなくiPadだったら…
という4つの理由によってタブレットの手帳化は大失敗に終わった。今ではタブレットは自宅に持ち帰り、息子の遊び道具と化してしまっている。紙の手帳を新たに購入し、快適にメモをとれるようになったという有様だ。が、ふと思うこともある。「Androidではなく、iPadだったらどうだったか」ということ。単純に操作性の悪さやiPhoneとの連携は解消できるはずだ。あとはスタイラスとの相性が肝かな。スムーズに文字が書けるのであれば、画面の小ささも起動の遅さもあまり気にはならないんじゃないかとも思ったりする。となるとiPad+ApplePencilが最強なのか?ぜひとも試してみたいところではある。でも失敗したばかりでiPad買うのも気が引ける…。一方でこのままタブレット手帳化を失敗で終わらせたくない自分もいる。うーん、迷う…。
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